古くから養蚕業が盛んで、現代でも日本有数の絹織物の産地として知られる群馬県・伊勢崎市。今回ご紹介するホテルは、昨年の12月に伊勢崎市の東を流れる早川のたもとでニューオープンした『HOTEL BRILLIO』。随所に驚きの仕掛けが隠された、とてもユニークなホテルである。

　伊勢崎市中心部から県道２号を進み、早川の手前で右折して脇道に入る。正面に農地が広がる静かな環境の中に、幻想的な紫の光で彩られた建物が建っている。これが目指す『HOTEL BRILLIO』だ。ホテル名の「ブリリオ」はイタリア語で、「輝き」という意味があるという。その名の通り、そこかしこに光を多用している。駐車場では美しい光の環の演出がお出迎え。うれしいサプライズに、部屋に入る前から期待感が高まる。客室は全20室。２階建ての連棟式だ。内装は、昭和の古き良きラブホテルを忍ばせるような非日常的な仕上がり。モダンでありながらも、どこか懐かしい印象も受ける。さて、このホテルで注目すべきところは、各部屋に様々な趣向が施されているところだ。

　たとえば、「202」だとベッドサイドには銀ピカの三匹のクマが飾られており、天井を見上げると本のカタチをしたランプシェイド、といった感じで現代アートの展示室のようでもある。

　なかでも必見なのが、4室ある“お楽しみ部屋”だろう。「206」はつり革がぶらさがった電車風、「208」はユーモラスなお尻のオブジェ、「209」は保健室、「210」は学校の教室を思わせる秘密のスペースがある。

　そして各部屋にはさらに魅惑的な仕掛けが……。どんな仕掛けが隠されているかは、ご自身の目で確かめていただきたい。

　最新のホテルだけあって、全室75型の大型テレビがあるなど、設備は充実。お楽しみ部屋の4部屋にはレンタルコスチュームが１着サービスで置かれているのもうれしい。ゴージャスな気分に浸りたいという方は、「215」がオススメだ。露天風呂やマッサージチェアがついた広々とした特別室で、くつろぎの時間を過ごせるだろう。

　すばらしい設備に、見る者を楽しませるサプライズ。『HOTEL BRILLIO』はたしかに、利用者の心に明かりをともす“輝き”のホテルだった。